BLOG

2020.01.30

日本の将来を考える上で指針となる国

以前、ブログに『デンマークのスマートシティ~データを活用した人間中心の都市づくり』の著者のデンマーク大使館職員である中島健祐さんの講演会に参加した話を書きましたが、この本に紹介されているデンマーク人の思考が興味深いです。
例えば、「森の幼稚園」は北欧圏のみならずドイツでも有名ですが、子供のうちからナイフを持たせ、ナイフを使うことで怪我の危険性を学ぶという幼稚園もあり、日本との違いを感じました。また、彼らが来日した時、「女性専用車両」を見て、理解できないと言う話には、思わず笑ってしまいました。デンマークでは、女性に痴漢行為をしたら確実にその女性に殴られて大怪我をするから誰もそんな事をしないそうです。

単に理想主義にとどまらない実利に基づいたデンマーク式のスマートシティ。3~5年先の短期ではない30年先を見据えた取り組みでありながら、予測不能な変化に対しては変更可能な余白があることや、デンマーク版産官学連携(トリプルヘリックス)に市民まで巻き込んだ手法などなど、その目的はあくまでそこに暮らす人々の幸せにあるのだとの市民中心主義で、そのグランドデザインの構築が素晴らしいです。

遠い北欧の国であるデンマークと日本の意外な接点もあります。美しく機能性にあふれたデンマーク・デザインは、100年以上前に日本の工芸・美術品に影響を受けていたそうで、少し驚きましたが、妙に納得できた部分もありました。

デンマークの先進的な取り組みの紹介にとどまらない、IT・行政・エネルギー・福祉、あるいは環境問題にも参考になる、気付きの多い良著です。
手に取る機会があれば、ぜひ、ご一読ください。

※『デンマークのスマートシティ データを活用した人間中心の都市づくり』